ドメイン

ドメインというのは、あまり聞いたことがないかもしれませんが、実はよく見かけていると思います。たとえば、Googleと言う検索サイトなら、「google.com」とか「google.co.jp」というのがドメインになります。Yahoo!だったら、「yahoo.com」とか「yahoo.co.jp」になります。ブラウザーでインターネットを見ると、アドレスバーに表示されていたりします。一つのURL全体を見た場合、URLの先頭の方の文字列がこれです。たとえば、これです。

https://www.google.com/

このURLの意味がわかる必要性があります。どこで区切って、各部分がどういう意味なのかわからないとだめです。たとえホームページやブログを作らないとしても、これを知らないと、いろいろトラブルに巻き込まれてしまうので、絶対に知っておいていた方がいいです。

まず、最初の「https」ですが、これは通信方法を示すものです。今時は、ほとんど「http」か「https」のどちらかですが、実はこれに限りません。まあ、今回は、この部分はパスです。なお、専門的には通信プロトコルと言います。

次の部分である「www」を飛ばして、「google.com」に行きます。これがドメインです。では、「wwwって何?」と聞かれそうですが、それは「google.com」のドメインを所有している人がつけた「ホスト名」です。

サーバー管理の際には、「サブドメイン」という言葉がよく使われますが、サブドメインは、このホスト名の「www」を指していることが多いです。例えば、「『google.com』に『myaccount』というサブドメインを追加して、『myaccount.google.com』というサブドメイン(あるいはドメイン)を作ると言う言い方をよくしています。そして、「www」もサブドメインとされるわけです。「www」は、本来サブドメインではないと思うのですが、もはや「www」もサブドメインと呼ぶのが慣例になっています。アクセス解析では、訪問者の経由したISPのサーバーをホスト名と呼んで、「myaccount.google.com」の様な形で表示していることが多いです。

アクセス解析で言う「ホスト名」の例:
180-199-78-19.nagoya1.commufa.jp
softbank126092069063.bbtec.net

掲示板の表示項目の説明などでは、「ホスト名」の代わりに「リモートホスト」(略して、「リモホ」)と言っていることもありますが、同じことです。とてもややこしいのですが、言い方が統一されていないのは、いろいろな説が混在していて、一つの説に統一されていないことが原因です。なお、「ホスト」と言う言葉自体は、特定のコンピューターのことを指します。

ものすごくややこしいと思いますが、世の中には「通じればいい」という実用的な考え方もあって、こうなっているとお考えいただいた方がいいかもしれません。「www」をサブドメインと呼ぶのは、個人的には非常に抵抗感がありますが、「myaccount」をサブドメインと呼んだら、「www」もサブドメインと読んだ方が、素人にはわかりやすいわけです。それにしても、上の実例の「180-199-78-19.nagoya1.commufa.jp」という場合、どれをサブドメインと呼ぶのでしょう。恐らく、「180-199-78-19.nagoya1」をサブドメインと呼ぶような気がします。まあ、一般人がこういうドメイン名の設定をするとは考えられないので、あまり考える必要もないでしょう。それが実用的な考え方というのです。あまり厳密に定義して、正式名による設定を要求すると、レンタル・サーバー会社のサポートに質問が殺到して、困ったことになります。

ちょっと吹っ飛びましたが、ドメインは誰かが「所有」できます。お金を出して買うのです。そして「ホスト名」あるいは「サブドメイン」は、その人が勝手につけられます。このドメインのうち、「.com」の部分はトップ・レベル・ドメインと言います。略して「TLD]と言います。トップにないのに、トップというのは変な気もしますが、システム上、トップなのです。

どういうことかというと、ドメイン名の管理システム上、「.com」が一番上にあって、その下に、「google」という名前があるような感じです。今となっては変えようがありませんが、直感的にわかりやすい順番で表示したら、「com.google.www」の方がわかりやすかったでしょう。しかし、これがひっくり返って、「www.google.com」になっているわけです。考えた人の頭の構造はかなりひねくれていますね(笑)。もしかしたら、英語の発想だったからかもしれません。「www of google of com」と言うことかもしれません。これ以上、この問題を追及しても意味がありません(笑)。

ドメインは管理団体があり、各トップ・レベル・ドメインごとに別々の組織が管理しています。ドメインを買うというのは、どこかの会社を経由していますが、実は、そこから買っているのです。このことを認識することは重要です。どこかでドメインを申請して、お金を払い、自分がそのドメインの所有者になるわけですが、申し込んで購入した先の会社は仲介しているだけで、そこが大元というわけではありません。最初、管理はその会社がやることになりますが、いやだったら、後で別の会社に変えることもできるのです。それができるのは、このような理由によります。そして値段も違うのです。値段の仕組みは、基本的に「卸値+マージン=販売価格」のようになっていて、このマージン部分が会社によって違ってくるのです。それで値段(普通、料金という)が会社によって違うわけです。

つまり、安いところを選びましょうと言っているだけです。

ついでながら、「セカンド・レベル・ドメイン」というのもあります。よく見かける、「co.jp」の内、「co」が「セカンド・レベル・ドメイン」で、「jp」が「トップ・レベル・ドメイン」です。「セカンド・レベル・ドメイン」のないドメインもあるわけです。またしても順番がひっくり返っていますが、まあ仕方ありませんね。