独自ドメイン
サーバーを借りる際に、「独自ドメイン」という言葉を頻繁に見ると思います。実は、これは日本独自の言い方で、単に「ドメイン」というのと同じことです。「独自ドメイン」ではないドメインは何かというと、「そのレンタル・サーバー会社が提供しているドメインのサブドメイン」のことです。ドメインは購入すると、別途お金がかかるわけですが、そのお金を払いたくない場合は、「独自ドメイン」ではなく、「そのレンタル・サーバー会社が提供しているドメインのサブドメイン」を使えばいいということで、そう言うオプションを提供しているのです。
しかし、絶対にやめた方がいいです。「ただほど高いものはない」というのは、このことです。もしこれに乗ると、永久にそのレンタル・サーバー会社から離れられなくなります。そして、恐らくそれが狙いなのではないかと思います。もしそのレンタル・サーバー会社がつぶれたら、どうしますか?そうならなくても、もしそのレンタル・サーバー会社のサービスが悪化したら、どうなりますか?
私はどちらも経験しています。レンタル・サーバー会社がつぶれると、ある日、自分のサイトにアクセスしたら、サイトがなくなっていて、何もできない、バックアップも、移転もできないと言う事態になります。また、そのレンタル・サーバー会社がつぶれなくても、上位のレンタル・サーバー会社がつぶれることもあります。レンタル・サーバー会社はよく又貸しみたいなことをやっていて、別のレンタル・サーバー会社から安く借りて、それを一般ユーザーに高い料金で貸し出し、差額でもうけているということが多いです。卸と小売りみたいなものです。そして、卸のレンタル・サーバー会社が突如つぶれて、なくなり、その下の小売りレベルのレンタル・サーバー会社がデータを取り出せないために困ってしまったというケースにも出会ったことがあります。
そうでなくても、レンタル・サーバー会社の経営が傾いて、サービス内容が悪化した例は山ほどあります。サービスが悪化というのは、「サポートが機能しなくなる」、「サイトの表示速度が著しく遅くなる」、「データが消えて、サイトが表示されなくなる」、さらに、「サイトが消えた上に、復旧できない」、「バックアップシステムがいつの間にかなくなっている」等々。「レンタル・サーバー会社の提供するドメインのサブドメイン」なんてものを使っていると、こういう時に逃げられなくなり、悲惨な末路をたどります。実験サイトや冗談で作るサイト以外は、やめた方がいいです。